本院はブラジル・サンタクルス日本病院と平成28年に連携協定を締結しております。この度、JST(日本技術振興機構)さくらサイエンスプログラムにより、ブラジル・サンタクルス日本病院より、医師3名(Dr. Aline Mary AKITA/リハビリテーション科、Dr. Erica SAKAMOTO/消化器外科、Dr. Geovanne Pedro MAURO/放射線腫瘍科)の研修を受け入れました。
3名は2022年9月11日~10月1日までの21日間の予定で来日し、各診療科にて熱心に研修を行い、プログラム後半には研修報告会を開催し、報告発表の後に3名に修了証が授与されました。
さらに、最終日程として、本学主催のTsukuba Global Science Week 2022にてサンタクルス日本病院とのハイブリッドセミナーにも参加いただきました。サンタクルス日本病院と本院は、現在に至るまで、人材交流、ブラジル・サンパウロでのシンポジウム開催、更には、筑波会議やTGSWでの招へい登壇、オンラインセミナーの開催など、相互連携を活発に継続しています。
今回の研修では、本学医学医療系の学生と招へい医師との交流も組み込まれ、コロナ禍で海外の学生や医師との交流が難しくなっていた学生も久しぶりに対面での交流が叶い、送迎や視察、意見交換会などに活発に参加する姿がみられました。
今後の双方のさらなる交流や研究推進が期待される研修となりました。
筑波大学医学群、医学医療系、並びに本院とブラジル国サンタクルス病院とは平成28年に協定を結んでおり、人材交流やサンパウロでのシンポジウムの開催など双方の連携は活発に進んでいます。平成30年11月には本事業によりサンタクルス病院から本院脳神経外科、放射線腫瘍科、並びに消化器内科それぞれに医師3名を受入れました。 今回、筑波大学附属病院では2年度目の招聘となり、平成30年度と同様、ブラジル・サンタクルス病院より3名が来日し、令和元年9月17日より、「ブラジルにおける陽子線治療導入に向けた共同研究」をテーマとした研修がスタートしました。泌尿器外科にてEduardo Yukio Tanaka先生、消化器外科にてFabiane Shimohakoishi先生、眼科にてPatricia Kakizaki先生が研修を受けました。 上記3名の先生方は、9月17日(火)に来日後、つくば駅そばのホテルにチェックインし、2日目の9月18日(水)朝には、Tanaka先生とShimohakoishi先生が本院に到着しました。眼科のKakizaki先生は19日(木)まで学会のためまずは2名となりました。国際医療センタースタッフが、初日のオリエンテーションとしてお二人に院内を案内しました。オリエンテーションでは、救急集中治療室や手術室をはじめ、病院の主要な個所をまわりました。その後、国際医療センタースタッフと共に食堂でお昼を食べ、まずは院内の環境にも慣れてもらいました。 午後にはそれぞれが各診療科へと向かい、本格的に、病院での研修がスタートしました。ブラジルの先生方は、初日から、時差を感じさせないほど活き活きとされていました。 その後、それぞれの診療科に分かれて研修がスタートしました。招へいの先生方はみな、夜遅くまで資料を読み込んだりしながら、大変熱心に研修をされていました。 研修10日目の9月26日(木)には、陽子線センターを視察しました。陽子線センターの視察では、放射線腫瘍科・医学物理学部門、榮 武二教授が、治療装置や放射線照射室を案内しました。今回、ブラジルでの陽子線治療導入に向けた共同研究を行うため招聘された3人は、大変興味深く榮教授の説明に聞き入っており、積極的に質問もされていました。榮教授の説明後、陽子線センターの治療計画室にて放射線腫瘍科の医師2名より、日本での治療計画に関する説明を聞きました。相互の活発な議論により、ここでも3人は見識を深めることができました。 その日の夕方には、研修生による報告会が行われました。報告会は、平松祐司国際担当副病院長、兼、国際医療センター部長による開会の挨拶で始まりました。3人は、ブラジルの現状や、各自の専門分野と陽子線治療との関連性、また、当院で学ばれたことについて、ご自身のブラジルでの経験とも絡めながら熱心に発表されていました。報告会には各診療科を含め大勢の医師が出席し、大盛況となりました。質疑応答の時間も、日本側の意見を聞く滅多にない機会となり、大変有意義な時間となりました。
写真1)陽子線治療装置の見学にて、榮教授と共に 写真2)治療装置を上から見下ろしながら説明を聞きました 写真3)放射線照射室にて、榮教授の説明を熱心に聞く3人 写真4)治療計画室にて、飯泉医師より照射計画に ついてモニターを見ながら説明を受けました 写真5)研修10日目の9月26日報告会にて集合写真。 写真6)筑波会議セッションポスター最終週の10月3日(木)には、世界各国の教育機関が集結する本学主催「筑波会議2019」にてセッション発表を行いました。筑波大学附属病院 櫻井 英幸陽子線治療センター部長、サンタクルス病院脳神経外科医の西国幸四郎先生、サンタクルス病院理事のMarcelo TSUJI先生、及びサンパウロ大学教授の二宮 正人先生を登壇者に迎え、原晃筑波大学附属病院長及び筑波大学人文社会系教授の内山田 康先生がモデレーターを務めました。3人はパネルディスカッションの登壇者として出席しました。パネルディスカッションは内山田教授を中心に、3名の若手医師の意見を聞きながらジルの陽子線治療の現状や必要性、今後の展開などについて活発に意見が上がり、大変有意義なセッションとなりました。最後にこのような国際会議セッションの場があることは貴重であると思われ、今後もこのような形式が望まれます。 その後の病院主催の夕食会の席で、永田恭介学長から3名の先生方に修了証を授与され、招へいの先生方も大変満足された様子でした。 最後に、JSTさくらサイエンス事務局はじめ、ご力添えいただきました関係機関の皆さまに心より感謝申し上げます。
写真6)筑波会議でのパネルディスカッションの様子筑波大学医学群、医学医療系、並びに本院とブラジル国サンタクルス病院とは平成28年に協定を結んでおり、人材交流やサンパウロでのシンポジウムの開催など双方の連携は活発に進んでいます。2018年11月9日には日本技術振興機構(JST)のさくらサイエンス交流事業推進室長の寺本義弘氏と筑波大学副学長BENTON Caroline Fern先生との間で協定書が署名され、同事業によりサンタクルス病院から本院脳神経外科にWilson Shiyoiti Morikawa Junior先生、放射線腫瘍科にCamila de Oliveira Rodrigues先生、消化器内科にSimone Cristina Baylon Almeida先生を受入れることになりました。 2019年2月1日から21日までの日程で来日し、研修初日には原晃病院長表敬、20日の最終日には院内で研究報告会を行いました。報告会ではWilson先生、Camila先生、Simone先生各専門分野である脳神経外科、放射線腫瘍学、消化器内視鏡に関する発表がなされました。各診療科からも脳神経外科の松村明教授、放射線腫瘍科の櫻井英幸教授、消化器内科の溝上裕士病院教授をはじめ大勢の医師が出席し、大変意義深い会となりました。報告会後には、平松祐司副病院長より、3名の先生方へのさくらサイエンス修了証授与が執り行われました。
活動初日のオリエンテーション時、筑波大学附属病院玄関前にて 本院での活動最終日、研究計画案発表会での発表の様子No. | 名前 | 性別 | 国籍 | 身分 | 所属 | 実習先診療科 | 担当 | 実習期間 |
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1 | Wilson Shiyoiti Morikawa Junior | 女 | ブラジル | 医師 | サンタクルス病院 | 脳神経外科 | 松村先生 | 2019/2/1~2/21 |
2 | Camila de Oliveira Rodrigues | 男 | ブラジル | 医師 | サンタクルス病院 | 放射線腫瘍科 | 櫻井先生 | 2019/2/1~2/21 |
3 | Simone Cristina Baylon Almeida | 女 | ブラジル | 医師 | サンタクルス病院 | 消化器内科 | 溝上先生 | 2019/2/1~2/21 |
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